エクセルSUMIF関数で、条件に複数の列を指定して、AND(かつ)条件で合計を求めることができます。例えば、AかつBかつCといった、複数列の値に一致する条件です。この条件ANDに一致する、セルの値の合計を求めることができます。SUMIF関数は、1つの条件に一致する、セルの値を合計する関数です。複数条件を指定することはできません。そこで、複数の列の値に一致するセルの合計を求めるには、複数の条件を結合します。そうすると、結合した条件で、合計を求めることができます。SUMIF関数で、複数条件AND(かつ)で合計を出したいときは、この方法で求めましょう。
目次
SUMIF関数
指定した範囲の条件に一致した値を合計します。条件は、数値、式、セル範囲、文字列、または関数で指定できます。
SUMIF関数の書式と引数
SUMIF(範囲, 検索条件, [合計範囲])
範囲 | 検索条件を含むセル範囲を指定します。数値か、数値を含む名前、配列、または参照が含まれている範囲を指定します。 |
検索条件 | 条件を、数値、式、セル範囲、文字列、または関数で指定します。 |
合計範囲 | 省略できます。 合計範囲内の条件に一致した値が加算されます。省略した場合は、範囲で指定したセルが加算の対象になります。 |
エクセルSUMIF関数を使って、複数列ANDで合計
エクセルSUMIF関数、複数条件ANDで合計を出してみましょう。
下の表を使って説明していきます。
「商品名」かつ「店舗」で、2つが合致するセルの売上金額の、合計を求めます。
ここでは「ルータ」かつ「東京」に一致する、セルの売上金額の合計を出してみましょう。
条件が複数列にある場合、SUMIF関数ではそのままでは計算できません。
まず、E列に作業列を追加して、「商品名」と「店舗」を結合してみましょう。
E2に、式を入力します。
E2 =A2&B2
E2の式をドラッグして、「E3:E9」にコピーしましょう。
次に、H2に「ルータ」かつ「東京」に一致する、セルの売上金額の合計を出す式を入力します。
H2 =SUMIF(E2:E9,”ルーター東京”,D2:D9)
「110,000」が返されます。
セル参照の式は、次のようになります。
H2 =SUMIF(E2:E9,G2,D2:D9)
SUMIF関数の基本的な使い方を、下の表を使って紹介します。
検索条件が文字列
H2に、商品名が「ルーター」の、売上金額を合計する式を入力します。
H2 =SUMIF(A2:A9,”ルーター”,D2:D9)
「110,000」が返されます。
H3に、商品名が「ルーター」以外の、売上金額を合計する式を入力します。
H3 =SUMIF(A2:A9,”<>ルーター”,D2:D9)
「436,700」が返されます。
検索条件が数値
H4に、数量が「100」の、売上金額を合計する式を入力します。
H4 =SUMIF(C2:C9,100,D2:D9)
「70,000」が返されます。
H5に、数量が「100」以下の、売上金額を合計する式を入力します。
H5 =SUMIF(C2:C9,”<=100″,D2:D9)
「306,700」が返されます。
検索条件がセル参照
H6に、商品名がセル「A5」の、売上金額を合計する式を入力します。
H6 =SUMIF(A2:B9,A5,D2:D9)
「109,800」が返されます。
検索条件が日付
H7に、配達日が「2017/8/12」の、売上金額を合計する式を入力します。
H7 =SUMIF(B2:B9,”2017/8/12″,D2:D9)
「122,500」が返されます。
H8に、配達日が「2017/8/12」以外の、売上金額を合計する式を入力します。
H8 =SUMIF(B2:B9,”<>2017/8/12″,D2:D9)
「424,200」が返されます。
こちらの記事もご覧ください。⇒エクセルSUMIFSとSUM関数でOR条件で合計する方法
ワイルドカードを使用
H9に、「ケーブル」を含む商品の、売上金額を合計する式を入力します。
H9 =SUMIF(A2:A9,”*ケーブル*”,D2:D9)
「216,200」が返されます。
エクセルSUMIF関数でよく使う比較演算子
比較演算子はエクセル関数でよく使われます。下の表は比較演算子の一覧です
式 | 意味 |
= | 等しい |
> | より大きい |
< | より小さい |
>= | 以上 |
<= | 以下 |
<> | 等しくない |
SUMIFで複数条件ORで合計
ここでは、エクセルSUMIF関数を使って、条件に複数列を指定してAND条件で合計を求めました。複数条件ANDに一致する、セルの合計を求めましたが、複数条件ORでも合計を求めることができます。複数条件ORには、同じ列でのOR条件と、複数の違う列でのOR条件があります。SUMIF関数を使うと、同じ列でも違う列でも、合計が求められます。SUMIF関数は1つの条件で合計を出す関数ですが、色々な使い方があります。
こちらの記事もご覧ください。⇒エクセルSUMIF関数の使い方!複数条件ORで合計する方法