エクセルIF関数で、3つ以上の複数条件で指定すると、式が長くなり、途中で数式を間違えてしまった、ということはないでしょうか。そこで登場するのがLOOKUP関数です。この関数を使うと、IF関数の長ったらしいネストの式が、こんなにもと、驚くほど簡単に短くなります。長く、複雑になった入れ子を解消できます。
もう、IF関数のネスト(入れ子)は不要です!こんな素晴らしい使い方があったと、改めてLOOKUP関数を見直すことでしょう。数式が見た目もよく、簡潔にまとまります。LOOKUP関数で、IF関数の入れ子を回避しましょう。
これを見ることによって、スキルアップすること間違いありません!
目次
IF関数の入れ子の問題
エクセルIF関数は、最大64個、入れ子にすることができますが、複数のIFを使って複雑な入れ子にすることは、推奨されていません。正しい結果が返されない可能性があります。
最後まで正しく計算されるとは限りらないので、予想外の結果が返ってくる場合があります。
入れ子が多いほど式を間違える可能性があり、見た目も分かりにくいです。
このIF関数の入れ子の問題を、LOOKUP関数で解消できます。
LOOKUP関数を使うと、長ーいIF関数の入れ子を、こんなにも非常に短く簡潔にできます。
この方法を契約一覧表を基に、契約者の年齢を、年代別に区分しましょう。
IF関数の入れ子の問題をLOOKUP関数で簡潔に短くする
下の表には、契約者の年齢が入力されています。この契約一覧表を使って、IF関数の長ーいネストの式を、短くする方法を説明していきましょう。
この契約者を、年代別にLOOKUP関数で、区分して表示させてみます。
年代別表示一覧表
年齢 | 表示 |
20歳未満 | A |
20歳以上30歳未満 | B |
30歳以上40歳未満 | C |
40歳以上50歳未満 | D |
50歳以上 | E |
契約者を年代別に区分して、上の表の通りA~Eで表示させてみましょう。
C列に、年代別にA~Eで表示させます。C2に、式を入力しましょう。
C2 =LOOKUP(B12,{0,20,30,40,50},{“A”,”B”,”C”,”D”,”E”})
C2の式は、「{0,20,30,40,50},{“A”,”B”,”C”,”D”,”E”}」がポイントになります。
年齢「23」を、検査範囲{0,20,30,40,50}で検索して、一致する値を、対応範囲{“A”,”B”,”C”,”D”,”E”}から返しています。
C2の式をドラッグして、下にコピーしましょう。
年齢別にA~Eで表示されました!
ここで、LOOKUP関数を使うと短い式ですが、IF関数を使うとどのような式になるか、実際に作成してみましょう。
LOOKUP関数の式をIF関数で作成するとどうなる?
契約者の年齢を年代別に、IF関数で区分して表示させてみましょう。
C2に、式を入力しましょう。
C2 =IF(B2<20,”A”,IF(B2<30,”B”,IF(B2<40,”C”,IF(B2<50,”D”,”E”))))
LOOKUPの式と比べてみましょう。
=LOOKUP(B12,{0,20,30,40,50},{“A”,”B”,”C”,”D”,”E”}) と比べて、複雑で分かりにくいです。
入れ子が多くなればなるほど、複雑になり、正しい結果が返されない可能性があります。
LOOKUP関数はあまり知られていない関数ですが、VLOOKUPと同じ検索/行列の関数です。検索、抽出にはVLOOKUP関数がよく使われますが、ここでLOOKUP関数の素晴らしさが分かります。
LOOKUP関数
ベクトル形式の書式と引数
LOOKUP ((検査値, 検査範囲, 対応範囲)
検査値 | 検索する値を指定します。検査値には数値、文字列、論理値が指定できます。または名前やセル参照でも指定できます。 |
検査範囲 | 検索する範囲を1行または1列で指定します。昇順で並び替えておく必要があります。 |
対応範囲 | 検索の対象となる範囲を指定します。1行または1列で範囲を指定し、検査範囲と同じサイズにします。 |
配列形式の書式と引数
LOOKUP (検査値,配列)
検査値 | 検索する値を指定します。検査値には数値、文字列、論理値が指定できます。または名前、セル参照でも指定できます。 |
配列 | 検査値と比較するセル範囲を指定します。配列の最初の行、列から検査値を探します。 |
IF関数
エクセルIF関数は、真の場合は真の場合の値を返し、偽の場合は偽の場合の値を返す関数です。IF関数は、エクセル関数の中で使用頻度が高い関数です。他の関数と組み合わせて使用されることも多いです。
IF関数の書式と引数
IF(論理式,真の場合,偽の場合)
論理式 | 条件式を指定します。 |
真の場合 | 論理式がTRUEの場合に返す値を指定します。 |
偽の場合 | 論理式がFALSEの場合に返す値を指定します。省略するとFALSEを返します。 |
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IF関数、AND関数、OR関数の組み合わせ
IF関数のネスト(入れ子)を、簡単に短くする方法を紹介しましたが、それでもIF関数は、よく使われる関数です。他との関数とも組み合わせて使うことが多いですが、中でもAND関数とOR関数とはよく組み合わせます。もし~がAかつB、もし~がAまたはB、の論理式です。これは、データを扱う作業には欠かせないスキルです。
こちらの記事もご覧ください。⇒エクセルIF関数で複数条件!OR関数、AND関数と組み合わせて使う
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